切迫早産ブログ 二度の出産で入院した私が安静生活を乗り越えた方法

妊娠・出産
この記事は約9分で読めます。

長男、次男ともに切迫早産を経験し入院しました。先日、友人が切迫早産で入院しているとの報告を受けて何か力になればと思い、当時のことを書くことにしました。10年程前のことになりますが、切迫早産で入院していた時のことを思い出すと様々な出来事や葛藤がありました。今、切迫早産と診断を受けている方、切迫早産で入院している方が少しでも前向きな気持ちが持てるよう、力になることができれば嬉しいです。

※本記事は筆者の記憶から執筆した体験談です。切迫早産に関する診断・注意事項はかかりつけの医師に確認をしてください

 

切迫早産とは?

 早産になりかかっている状態のこと

切迫早産とはどのような状態のことでしょうか?

正期産と早産は下記のような目安があります。

 

・正期産…妊娠37週0日~41週6日での出産
・早産…妊娠22週~36週6日での出産

 

この早産になりかかっている状態「切迫早産」といいます。

切迫早産は切迫流産、流産と並び妊娠中に多いトラブルとされており、妊娠中には十分気をつけたいところです。

症状としては、頻繁なお腹の張りや痛み、出血、破水が代表的なものですが、中には自覚症状のないまま切迫早産の診断を受ける人もいます。早産の危険がないかどうかを知るためにも、妊婦健診は必ず受診するようにしましょう。

早産のリスクとは?

産まれてくる週数が早ければ早いほど、赤ちゃんは小さな状態で産まれてくることになります。

通常よりも小さな状態で産まれた場合、臓器や器官が未熟であることも考えられます。妊娠22週で出産した場合、赤ちゃんは500g前後とされており、新生児集中治療室に長期間預けられることになります。

新生児医療が著しく進歩しているとはいえ、臓器や器官が未熟なうちは、本来ならば子宮の外で生活できる状態ではありません。赤ちゃんの身体への負担や今後の成長を考えると、一日でも長くお母さんのお腹の中で成長できることが望ましいため、早産を避ける必要があります。

 

切迫早産は早産になりかかっている状態のため、裏を返せばまだ早産を防ぐことが可能な時期です。

「今日一日、お腹の中で赤ちゃんを育てる」を繋げていくことが、お腹の赤ちゃんを守ることに繋がります。

 

子宮頸管の長さが鍵となる

子宮頸管とは子宮と膣を結ぶ管のことです。

妊娠中、子宮頸管は閉じていて赤ちゃんが外へ出ないようになっています。臨月に入ると赤ちゃんが下へ下がってくるため子宮頚管が短くなり、最終的には子宮口が開き、やがて出産となります。

切迫早産では臨月より前に、この子宮頚管が短くなったり、子宮口が開く兆候が出たりしてしまいます。

※画像参照:切迫早産とはなにか?―もっとも多い妊娠中のトラブル | メディカルノート

 

子宮頸管は通常3~4cmとされていますが、切迫早産になると、この子宮頸管がどんどん短くなります。

病院によって異なりますが、私が通った2つの病院ではどちらとも2.5cmボーダーラインとしていました。

「子宮頸管が2.5cmを切ったら入院したほうがいいから気をつけてね」

お腹の張りが強い時には子宮頚管は短くなったり、薬や安静で治療をしている時には長さが戻ったりするのですが、自分では短くなっているのかどうなのか分からないのが厄介です。

健診のモニターを見るたびに「まだ2.5cmあるかな?」とドキドキしたのを覚えています。

 

切迫早産の原因は?

切迫早産が起こりやすい原因として、下記のようなことがあげられています。

 

・子宮頚管無力症※
・子宮内の手術を行ったことがある
・感染による炎症
・喫煙
・ストレスや重労働
・多胎の妊娠(双子や三つ子など)

 

上記だけでなく、体質的なものもありますし、複数の要因が重なって原因となっていることもあります。

切迫早産と診断された方は、「自分のせいでこうなってしまった」と必要以上に自分を責めてしまうのではないでしょうか?

私もそうでした。

「動き回ったからいけなかったのかな」「自転車なんか乗らなければよかった」とか、何かと理由をつけては自分を責めてばかりいました。

切迫早産は体質などもあり自分の力ではどうにもならないこともあります。でも、この先、一日でも長く赤ちゃんをお腹に留めておくために、自分ができることはまだあります。

不安な気持ちやマイナスな気持ちはストレスに繋がります。

お腹で頑張っている赤ちゃんのためにも、必要以上に自分を責めず、前向きな気持ちに切り替えて過ごしていきましょう。

 

切迫早産の治療は何をする?

薬を服用

切迫早産の症状では、頻繁に子宮が収縮することによるお腹の張りが出ることが多いので、子宮の収縮を抑える薬が使用されます。

私も「ウテメリン」という子宮の収縮を抑える薬を飲んでいました。一人目妊娠の時には28週目~、二人目妊娠の時には24週目~いずれも子宮頚管が短くなっていたのを機に飲み始めました。

 

最初に処方された時には「お腹が張った時にだけ飲んでね」と言われたので、お腹が張って苦しい時に飲むようにして、律儀に飲んだ日にちと時間までメモしていました。(一人目の時だけですけど…笑)

次男を出産した病院では(途中、転居があったため長男と次男それぞれ別の病院で出産しました)最初から「一日三回飲んで下さい」と処方されたので、病院によって処方は異なるようです。

岩のようにカチコチになったお腹も、ウテメリンを飲んでしばらくするとスーっと張りがひいて柔らかくなりました。

また、ウテメリン以外にも切迫早産の原因に感染症が疑われる場合には抗生剤も処方されることがあるそうです。

 

安静を指示される

切迫早産になると、薬の処方と共に「安静」を指示されます。

切迫早産の進行状況によって安静度は異なりますので、自己判断せずに不安なことは医師に相談しましょう。

私は自己判断で

・仕事を時短にしてもらう(10:00~15:00で満員電車を避ける)
・重い物は持たない
・疲れたらすぐ休む
・お腹が張ったらすぐ休む

という対応をして「安静OK!」と思っていましたが、結局「安静OK!」とはならず、後に入院となってしまいました。

また、入院時に「絶対安静」の生活を余儀なくされたことで、自分が考えていた「安静」のレベルが甘かったことを痛感しました。一人目、二人目の切迫早産で入院した際のことは、長くなりますのでまた別の記事でまとめたいと思います。

 

ちなみに安静時に役立ったのが、授乳クッションでした。

ちょうど1年くらい前に出産した友人から、「出産後も使う物だし、色々使えて便利だから、出産前に早めに買うといいよ!」と言われ、買っていたのですが思いのほか役に立ちました。

抱き枕のように抱いて眠っていましたが、足を乗せることでお腹に負担もかからず、横向きで眠る姿勢が安定してグッスリ眠ることができました。クッションとして腰をサポートするのにも使えるし、出産後は授乳クッションとして使えるので大活躍間違いなしです!

 

 

私が切迫早産と診断されるまで

 

 

私は幸い、つわりはそれほど酷くはなく(食べつわりで太りましたが)職場も電車で30分程のところでしたので、妊娠前と同じように毎日仕事に通っていました。

通勤電車が辛いときもありましたが、仕事はデスクワークだったため、そこまで疲れを感じることもありませんでした。お腹が張って痛くても、お腹が張るのは妊娠中なら当然と思っていましたし、少し休めば張りも治まっていたのであまり深刻には考えていませんでした。

「妊娠中でもなるべく動いたほうがいい」「動いていたほうがお産は軽くなる」と思い込み、積極的に散歩をしたり、動き回ったりしていました。

 

今ならお腹が張った時点で「このままにしていて大丈夫かな?」すぐスマホで検索してしまうところですが、10年前の私はスマホを持っておらず、また特に深刻にも考えていなかったため、パソコンで検索することもしませんでした。

 

28週頃の妊婦健診で「子宮頚管がだいぶ短くなっているね。お腹張りやすくない?」と先生から言われたときに初めて「子宮頚管」という言葉を知りました。

 

そこで切迫早産の話を聞き、一気に不安に引きずり込まれたのは言うまでもありません。

 

産休まではこれまで通りに働いて、臨月まではゆっくり出産の準備や赤ちゃんの買い物をして…と思い描いていたマタニティライフ。

「切迫早産」のたった一言で、お腹の赤ちゃんが本当に無事に産まれてくるのか、無事に赤ちゃんを抱くことができるのか、急に恐怖と不安でいっぱいになり、泣きながら帰宅しました。

 

「どうしよう」「どうしよう」そればかりが頭を巡り、自分を責める気持ちでいっぱいになりました。

 

「今できることをやっていくしかない。お腹の中に一日でも長く赤ちゃんを留めておくことだけを考えて、前向きに頑張ろう」

 

気持ちを切り替えてそう思えるようになるまでに、何日もかかりました。

夫とも何度も話し合い、私は仕事を辞めることにしました。もちろん、切迫早産でも休みを使いながら仕事を続ける人もいますし、どちらが正しいということもありません。

 

ただ、当時の私は切迫早産のことで頭が一杯になってしまい、仕事までこなす余裕がありませんでした。

あの時に、私の不安を受け入れ仕事を辞めることを理解してくれた夫には感謝しています。改めて、妊娠出産は自分一人の力だけで乗り切ったものではないのだと感じます。

 

切迫早産になったらとにかく安静に!リラックスして前向きに乗り切ろう

切迫早産は妊娠中、誰にでも起こり得る出来事です。複数の要因が原因となっていることや体質的なこともあり、自分の力ではどうにもならないこともあります。必要以上に自分を責めず、前向きに乗り切りましょう! 子宮の収縮を収める薬を処方されることもありますが、安静に勝る薬はありません。とにかく安静第一でリラックスして過ごしましょう。

ベビー用品やマタニティグッズなど買いに行きたくなることもありますが、グッと堪えてお買い物はネットで!

家で安静にしながらじっくり選ぶことができるのでネットショッピングを活用するのがオススメですよ! →生活のすべてはセブンネットで【セブンネットショッピング】



 

二度の出産で切迫早産となり、不安な事や大変な事もたくさんありました。それでも子供たちが無事に産まれてきたのを目にしたとき、自分の入院生活の苦労なんか吹き飛ぶくらい嬉しかったのを覚えています。

なんとか出産まで気持ちを前向きにできたのは、周りの人の支えや言葉があったからだと思います。同じような経験をした人の話を聞いたり、ネットで見たりして、勇気が出ることもありました。私が経験したことが、今、切迫早産で不安を抱えている方の役に立ちますように。少しでも支えになりますように。そう願いながら続きを書きたいと思います。

 

タイトルとURLをコピーしました